野菜の育て方
ナスの育て方
ナスの育て方について
ナスの育て方について詳しく解説します。
ナスの育て方 メニュー
ナス栽培のすすめ
ナスは、家庭菜園やプランター菜園で育てられている野菜の中でもポピュラーで、収穫期間の長い野菜としても有名です。育て方にいくつか注意点やポイントがありますが、市販の苗から栽培する方法であれば初心者の方も育てやすいのではないでしょうか。
ナスはほぼ水分でできていて栄養価が高くありませんが、ナスの皮に含まれるポリフェノールの抗酸化作用により、血液の循環を良くし、動脈硬化や癌を防ぐと言われています。また身体を冷やす作用があるので、夏バテ気味の時にもおすすめしたい野菜です。
おいしいナスの育て方のポイント
乾燥に注意!
ナス栽培には水分が重要!ナスは乾燥が大の苦手な植物なので絶対に防ぎましょう。
花で栄養チェック
ナスの苗の状態は、ナスの花を観察することで簡単にチェックすることができます。
連作障害に注意!
ナス科特有の連作障害を起こします。連続して同じ場所で栽培するには年数を置く必要あり。
苗の乾燥に注意しよう
ナスは高温で育つ野菜で、栽培にもっとも適した温度は20~30℃とされています。高温に強いですが乾燥にはめっきり弱いため、保湿力のある土の使用がおすすめです。それでも夏場は毎日水をあげ、水を切らさないように気を付けましょう。かと言って、水のあげすぎは根腐れにつながるので、こちらも注意が必要です。
ナスの花を見て栄養状態をチェック
栽培中のナスの健康状態は、花を見ることで簡単に確認することができます。花の色がおかしくないか、形に変なところがないか、チェックするようにしましょう。栄養不足の苗は、花はたくさん付くのに肝心のナスの実がならないという事態に陥ったり、実ったとしても甘味の感じられない、味気なく固いナスに育ってしまうことがあります。
連作障害に注意しよう
連作とは、前に同じ野菜を栽培した土で続けて同じ野菜を育てる事を言います。前に栽培していた際の病原菌が原因で、次に栽培した際に生育が悪く収穫量が大幅に減ってしまう現象で、ナス科やウリ科の野菜に特に発生します。特にナスは連作障害を起こしやすく、一度ナスを栽培したら、再度その土でナスを栽培するまで5年ほど置いたほうが良いと言われています。
ナスの育て方1:ナスの苗選び
育て方の前段階である苗選びも、おいしいナスを作るための大事な工程です。土づくりのポイントと合わせて知っておきましょう。
- 茎が太く、しっかりしている…茎が細くひょろっとしたものは生育が良くない
- 茎の節と節の間隔が狭い…節の間隔が長いナスは実が付きにくいとされます。
- 葉に変色や変形がない…葉がおかしいと虫や病気、栄養状態が悪い可能性
- 本葉が7~8枚ついている…すでにつぼみや花を付けているものがベスト。
- 双葉がついている…双葉は栄養をたっぷり含んでいるので生育に◎
茎が太く、どっしりしたものを選ぶ
おいしいナスを栽培するための最初のポイントは、茎がしっかりした苗を選ぶことです。茎が全体的に細く、節と節のの距離が長いものは、「徒長(とちょう)」と呼ばれる虚弱体質な苗の可能性があるため、なるべく選ばないようにしましょう。
双葉が1枚でも付いたままの状態だとより良い状態です。双葉は養分がたっぷり詰まっており、付いたままになっている物は生育がいいと言われています。
葉の状態をチェックしよう
葉の様子を見てみて、変色や変形、虫に食べられた跡がないか、葉の裏に虫がついていないか等をチェックしてください。おかしなところがあれば、そのナスの苗を選ぶのはやめておきましょう。
また、現段階で葉がどれだけついているかも重要なポイントになります。本葉が7~8枚になり、すでに花やつぼみを付けているものを選ぶようにします。花をつけていないものは、まだ植え付け時期ではありません。
ナスの育て方2:ナスの苗の植え付け・支柱立て
よりよいナスの苗が手に入ったら、さっそくプランターに植え付けましょう。植え付けの際にも気を付けるポイントがいくつかあります。
- 植付け時期は4月下旬~5月中旬…「十分に暖かくなった頃」の植え付けがベスト。
- 土は新しいものを使用する…ナス科の植物を育てた後の土を使うと連作障害が。
- 保湿力のある土を使用する…ナスは乾燥が大の苦手。水を含みやすい土選びを。
- プランターは深めのものを使用…ナスは根を深く張る野菜。大き目の鉢で育てよう!
ナスの植え付けは十分に暖かくなってから
ナスの栽培は、苗から育てるとスムーズです。種から育てることもできますが、その場合、種から苗にするのに約80日間かかり、寒い時期から育てていかなければならず、難易度がぐんとアップするため、初心者の方にはおすすめしません。
苗を植え付ける時期は、ナスの育て方で重要なポイントです。ナスは暖かい環境で育つ野菜で、栽培の適温は20~30℃です。この環境を保つため、植え付けは十分に暖かさを感じるようになる4月下旬~5月中旬ごろに行うようにしましょう。
植え付けの時期を迎えたら苗を選びます。その後、日当たりのよい場所に2~3日置いたらいよいよ植え付けにとりかかります。
土の準備も大事なポイント
ナスは連作障害を起こす野菜です。そのためナスを新たに育てるときはなるべく新しい土を用意するようにします。使い回しの土でも、ナス科の野菜を育てた土は使用しないようにしましょう。また
乾燥に弱いため、保湿に優れた重い土を好みます。水分を多く含むことのできる土づくりが必要になります。堆肥を多めに入れると土が水をよく含むようになるのでおすすめです。
プランターは深めのものを準備しよう
ナスは深く根を張る野菜のため、深めのプランターを用意します。10号/直径30cmくらいの大き目の鉢にひと苗を植えるスタイルがおすすめです。
プランターに余裕を持たせ、苗に良い環境で栽培を行いましょう。
ナスの育て方3:ナスの支柱立てとわき芽取り
支柱立ての重要性
苗は成長してくると、自身を支えきれず横に伸びていきます。このような形で葉を地面につけたままにしておくと害虫がつきやすくなるので、それを防ぐため、植え付けを終えたら支柱立てを行います。初めは小さ目の支柱を立てて、成長するにつれて太めの物に替える方法が一番良いとされています。
支柱を立てるときは、苗から5cmくらい離したところに挿すようにしましょう。麻ひもなどで支柱と苗を結びつけます。このとき、支柱の方はしっかり目に、ナスの方はゆるめに結ぶのがポイント。
わき芽を摘むとおいしいナスに
苗が成長し花が咲く頃になると、枝の付け根から新たに小さな芽が出てくるようになります。これをわき芽と言い、ここから新たな茎が伸びていきます。しかし、わき芽を増やしすぎると実の方に栄養が届きにくくなり、おいしいナスができなくなります。
そのため、最初に咲いた花から下2つのわき芽だけを残し、あとのわき芽はすべて摘み取ってください。合計3本の茎で栽培するようにします。こうすることでおいしいナスが作れるほか、風通しが良くなり病気になりにくくなるなどの理由もあります。
ナスの育て方4:ナスの乾燥と水やりによる根腐れを防ぐ
おいしいナスの育て方のポイントのひとつは、土が乾いたまま放っておかないことです。ナスを含め植物は午前中に光合成を行います。そのため水をやるタイミングとしては、朝の日が昇らないうちに一度行うのがベスト。それが無理であれば、夕方涼しくなってから行うようにしてください。ナスの栽培は主に夏です。昼の炎天下に水やりをしてしまうと、日差しによって水温が上昇するため、根腐れの原因になります。
水をしっかり上げていて、土が湿っているにもかかわらず葉がしおれている場合は、土ではなく葉水を与えてみてください。霧吹きで直接吹きかけることで、葉だけに水分を与える事ができます。
ナスの育て方5:ナスの苗に追肥をする
追肥は大体2週間くらいの間隔で行います。肥料が足りているのかどうか確認したいときは、ナスの花をチェックしてみましょう。花の状態で栄養状態がわかります。栄養が十分に足りていると花は濃い紫色で、めしべが元気よく伸びています。逆に栄養が不足していると淡い紫色で、おしべがめしべよりも短くなります。この場合は栄養が足りていないので、追肥が必要です。
ナスの育て方6:ナスの実の収穫
最初についた実は10cmを超えたくらいの早めの段階で収穫すると、その後の実の育ちが良くなると言われています。その後の実も、大きくなりすぎないうちに採ることを心がけると柔らかくおいしいナスが収穫できます。ナスは茎にトゲがあるため、ハサミで切り落とすようにして収穫しましょう。
ナスの育て方7:ナスに付く害虫について
ナス科の野菜にはさまざまな害虫が付きやすいです。一度害虫が発生すると光合成がしにくく生育が悪くなったり、ウイルスが媒介されて病気にかかったりと収穫に大きく影響がでます。事前にできるだけ対策を行い、発生したらすぐに対応できるようにしておきましょう。
アブラムシ
群れになって植物の汁を吸うタイプの害虫です。種類を選ばずどんな植物にも出現しやすい害虫です。よそから病気を持ち込んだりもします。
コナジラミ
白く小さい姿をしている虫で、トマトの葉の汁などを吸ってしまいます。スス病と言う病気の原因になることも。
ハモグリバエ
幼虫は葉の中に潜り込み、食害しながら前進します。食害跡が特徴的な害虫です。別名「エカキムシ」とも呼ばれる害虫です。
アザミウマ
葉や花の汁を吸汁するタイプの害虫で、被害に遭った場所に細かい傷やシミがついてしまうのが特徴です。
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